四月に君に逢いに行く

2012.04.04 release

 
毎年、春にはソロピアノツアーを…。全国十数箇所を何年も廻る間に、スタッフの方々はもちろん、お客さまでも顔なじみの方もふえた。同じ場所にいけばその会場のピアノも覚えた。四月にはそんな"君"に逢いに行ける。ツアー中の飛行機でいろんな事を考える。いまだに、本番が始まるまでは緊張したり、うまくいかないんじゃないか、なんて考えたり。でも、一旦ピアノの前に座ればその先は音楽。ただライブを楽しめる。終わった後にいろいろ想いにふけったり、眠りに就く時に"君"の事を思い出したり。そんな風にフクザツなんだけど、総じては音楽や人、音楽に関係する"君"に逢えるのを心待ちにしてる。そんなtuneになりました。
 

うらら

2012.05.02 release

 
本当にいろんなものが春を感じさせてくれます。妙に新しいことを始めようとしたり、五月病になったり…。植物なんかもたくさん花を咲かせて街中が華やかににぎわいます。この写真は実家のチューリップ。母は花が大好きで昔から庭にたくさん咲かせています。でもこうやって春に花開くまでに、種を植えて、 冬を越して、 芽を出して、本当に満を持してうららかに咲く。輝ける時間をつくる為にその何倍もの時間をその細い身体、いや、茎で精一杯エネルギーを貯めて、その時を待つ。精一杯華やぐ今日。
 
 

消えゆく涙

2012.06.06 release

 
雨が降って花びらに残った雨粒も落ちたり乾いていったりして、いずれは空に帰ってゆく。
それが小雨でも豪雨でも台風でもなんだったとしても、時間がたてば花びらはまた前を向く。
人が生まれて文字通り人生を過ごしてまた空に帰ってゆく時、また前を向けたら、と思う。
帰っていく人も。見送る人も。
そしてまた雨が降る。
 
 

 

静けさ24分

2012.07.04 release

 
ひとつひとつのグラスをていねいに磨いてピアピカにして、すべて用意して開店時間を待つ。お客さまに楽しんでもらえますように。
そんなbarの静かな空気がある日を思い出させた。別に約束したわけじゃない。ここに来るかどうかもわからない。でも来るんじゃないかな。誰もいないその場所で静かに待つ。一秒一秒、その人は近づいてる。と、信じている。本当は遠のいてる可能性だってあるのに。10分経って20分経って。24分後までのそんな時間を3分47秒に綴ってみました。
 

ここで過ごすいつもの夏

2012.08.01 release

 
夏がまたやって来た。太陽はここ一番の力をふりしぼってガンガン照りつける。
沖のほうにはヨットがいたり、陽焼けした肩を一生懸命動かしてカモメがとんできたり。いろんなやつがこの海を訪れる。
そんないろんな事をオレはここでぼんやりのんびり見てるんだ。
 
 
 

三百年の恋

2012.09.05 release

 
その場所にずっといるあなたは何を見てきたんだろう。
幸せな愛、切ない恋、やりきれない運命…。様々な人々のいろんな人生に接してきたのでは…?
代わり映えのしない毎日の中で、でもいろんなことが積み重なって一年になる。十年になる。
さらに積み重なって ー三百年になる。
 
 
 

一枚、一枚

2012.10.03 release

 
"6万5千人の前でピアノ弾くってどんな感じなんですか?"
先日そんなことを聞かれた時、"いや、もう人っていうより、面って感じでしたよ"
そんなふうに答えた。確かにそんな風にみえたから。でも、その面を作ってるひとりひとり、自分の含めてみんなに人生があって、今日がある。
 
 
 

 

たったひとつ許された夢

2012.11.07 release

 
時間って残酷で非情で、でも必要で。なにをどんなにどうやっても必ず流れ、必ず今が終わっていく。
朝を迎えて何時間かしたら必ず一日が終わる。一日の終わりに最高に綺麗な夕焼けを見たとしてもそんな大空の表情も刻一刻と変わっていく。
とある水曜日の夕暮れ。どんなにいやなことがあったとしても時間を使って忘れて、時間に癒されて、次の時間に向かっていく。流れゆく時間の絵を切り取って、たったひとつ心に仕舞い込む、夢。
 
 
 
 

あなたのいる夜

2012.05 release

 
とりでピアノを弾く。
そんな夜もあり、そしてそんな夜も悪くない。
でも、来てくれるはずの人がいる夜はまた格別。用意して灯りをともして静かに待つ、ひととき。
 
一音がピアノからあなたのもとへ届くそのときが、本当に楽しみ。
 
 
 

白く染まる思考

2013.01.09 release

 

じっと雪を見つめながら赤いブランコに座って。
時間のあるときっていろんなことを考えられる。
一刻一刻、考えは一歩一歩すすんでる。…ように見える。
実は堂々巡りだったりして。そうやって時間を過ごしてる間にも降り積もる、雪。
やみそうもなく静かに舞い降りる雪を見ながら深呼吸して、考えてるように見えて何も考えてない無駄な時間を過ごす。
たまには雪だるまになりたい。
 
 
 

あの日の記憶

2013.01.09 release

 

なんの前触れもなく、ふと想い出す瞬間がある。
あぁ、そんなことあったっけな、とかさ。
想い出すのは子供の頃のことだとか、20そこそこの頃の事だとか、いい事も悪いこと、想い出したら死んでしまいたくなるようなこともある!
 
でもそのおかげで今がある。いろんなことが今の僕を作って、今日も無事に朝が迎えられる。
一番最後に戻るメロディラインがほんの少し変わってるのは、ほんの少し大人になれたことを表してみました。
 
 
 
 

明後日のシール

2013.01.09 release

 

秋田さん、今度こっちのほうでのライブっていつあります?
あぁ、4月のツアーで行きますよー。そうなんですか?○日?手帳にシール、貼っとかなきゃ。
そんなやり取りがあった。手帳にシールを貼る。僕は今までの人生の中で一度もやったことがない。
でも、そんな発想がなんだかいいなぁと。ライブが決まる。告知する。楽しみにする。楽しみが募る。一日、一日と。
ポスターをみたり、フライヤーをみたり。そして、手帳に貼られたシールをみてわくわくする。
なんだか、いいなぁと。
 
 
 
 

生まれてきた訳

2013.04.04 release

 

春に桜の花を見て、綺麗だと思うのは何も日本人だけではないはず。
桜の木を遠目にみて、壮大さを感じたりするけど、近くに来てみれば一輪一輪が咲いているのも見てとれる。
生まれてきたことに訳なんてないのかもしれない。ただ、生まれてきた。そしてただ、死んでゆく。
そうなのかな。そうは思えないほどミラクルな偶然が重なってここにいる。
こじつけでも、思い込みでもいい。
チューリップも紫陽花も、グラスも音楽も、それに貴方だって僕だって。
生まれてきた訳が、それぞれにある。
 
 
 



2009年より開始、大好評いただいていたオリジナルカレンダースタートから4年目の今年、新しい試みです。



"Visible tunes libray"



以前より"映像が想い浮かぶ音紡ぎ"をテーマにしてきた秋田の、いわば逆シナリオ。

カレンダーの写真から得たインスピレーションを曲に具現化する。

iTune store、レコチョク、レーベルゲートなどで配信!